製造業向けでは日本初となるSAPインダストリー・クラウド・ソリューション。人材スキルデータをSAP生産系システムに連携し、設計・製造工程における人材活用の最大化とイノベーションを加速。
SAPジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鈴木 洋史、以下 SAPジャパン)と、製造業のスキルマネジメントを牽引する株式会社Skillnote(本社:東京都千代田区、代表取締役:山川 隆史、以下 Skillnote)は共同で、スキルマネジメントシステム「Skillnote」をSAPインダストリー・クラウド・ソリューションとして世界各国のものづくり企業を対象に提供開始することを発表します。SAPインダストリー・クラウド・ソリューションは、業界のニーズに特化したソリューション群です。今回、提供対象となるのは製造業界で、ユーザー企業は、同業界に特化したソリューションパッケージの1つとして、「Skillnote」を利用することが可能です。この領域でのSAPインダストリー・クラウド・ソリューションへの採択は日本初となります。
「Skillnote」は、製造業における従業員の力量情報*を活用した計画的な人材育成と人材配置を実現するスキルマネジメントシステムです。従業員のスキル情報を軸に教育情報(OJTや講習の計画、履歴)および資格情報のそれぞれを連動させた一元管理により、組織的な人材戦略の策定および個人に最適化した育成計画の立案、進捗管理を実現します。
*「力量」とは、個々の業務に必要なスキル(技能)、知識、資格、経験等の能力のことを指す。
SAPはパートナー企業と協力して、業界固有のニーズに対応する専用アプリケーションであるSAPインダストリー・クラウド・ソリューションを提供することで、コスト効果の高い変革と持続可能な成長を支援します。SAPとパートナー企業がSAP® Business Technology Platform(以下 SAP BTP)を使用してオープンなプラットフォーム上に構築したこれらのソリューションは、既存システムと連携して投資価値をさらに高めることを目指すものです。
今回、「Skillnote」がSAPインダストリー・クラウド・ソリューションに加わったことにより、SAP S/4HANA® Manufacturing for Production Engineering and Operations(以下 SAP PEO)とSAP BTPを通じてシステム連携が可能になります。SAP PEOは、設計から製造までの情報を統合的に管理する製造業向けERPです。Skillnoteは、単独でのサービス提供やSAP® SuccessFactors®をはじめとした人材管理システムとの連携だけでなく、生産管理システムや製造実行システム(MES)、設備機器/IoTなどとの連携による付加価値の向上に注力しています。製造データを一気通貫で管理するSAP PEOとのシステム連携は、こうした取り組みを大きく前進させるものです。
SAP PEOと「Skillnote」の連携では、以下のような活用が可能になります。
・無資格者による作業を防ぎ、品質と安全性を担保する
一定以上のスキル・資格が必要な作業において、SAP PEOによる作業指示の際に「Skillnote」のスキルデータに基づき作業実施可否を判定することで、無資格者による作業を防ぎます。一定水準のスキル保有者が確実に作業を行うことで、品質管理の徹底と、危険を伴う作業の安全性を向上することができます。
・トレーサビリティの強化
SAP PEOはトレーサビリティを担保するため、何を、いつ、どこで、誰が作業したかといった履歴を記録し、データベース化します。この「誰が」に該当する情報に「Skillnote」のスキルデータを紐づけることで、作業者のスキルや資格、教育受講履歴などを過去に遡って追跡することが可能です。例えば、製品に何らかの問題が発生した際に、作業に関わった時点で、作業者がどのようなスキル、資格を持ち、どのような教育を受けていたかなどを追跡検証することで、的確な改善策を講じることができます。
・作業時間に応じたスキルの習熟度判定
SAP PEOで管理される従業員個々の作業履歴データを「Skillnote」に連携することで、作業時間とスキル習熟度の分析および判定の自動化を検討しています。評価精度の向上や、評価管理業務の効率化、配置や育成への活用を想定しています。
今後、SAPジャパンとSkillnoteは、SAP PEOと「Skillnote」の連携強化に加え、他のSAP製造業ソリューションとの連携も進めていきます。これにより、設計・製造工程における人材活用の最大化とイノベーションを加速し、SAPインダストリー・クラウドがユーザー企業にとって最善のソリューションとなるべく尽力していきます。
SAPジャパンとSkillnoteのパートナーシップについて
Skillnoteは、2019年に日本で開始されたSAPジャパン主催のアクセラレーションプログラム「SAP.iO Foundry Tokyo」に第1期生として参加後、2020年5月にSAP® PartnerEdge Silverパートナーに認定され、SAP SuccessFactorsとSkillnoteの共同提案を中心に、人材管理の分野でSAPジャパンと協業を行ってきました。
また、両社と富士通、川崎重工による製造業のDXを支援するプラットフォームサービス提供に向けた協業検討を昨年11月に発表し、現在サービス開始に向けた準備に注力しています。
さらに、「Skillnote」は、SAPの各種ソリューションやパートナーと共同で開発した業界に特化したソリューションなどをオンラインで提供しているSAP Storeに、SAPが特に推薦するパートナーアプリケーションSAP Spotlight Partner Applicationの1つとして紹介されています。
今回、「Skillnote」がSAPインダストリー・クラウド・ソリューションに加わったことにより、SAPジャパンとSkillnoteのパートナーシップはより強固になります。このパートナーシップにより、製造業のDXをサポートするより包括的なソリューション群として、国内のみならずグローバルでの事業展開を加速していきます。
※富士通/川崎重工/SAPジャパン/Skillnoteによる製造業のDXを支援するプラットフォームサービスの提供に向けた協業については以下のプレスリリースをご参照下さい。
SAPジャパン株式会社 チーフパートナーオフィサー 服部貴志江のコメント
「今回Skillnoteのソリューションが日本初の製造業向けのSAPインダストリー・クラウド・ソリューションに認定されたことを心より歓迎いたします。製造業における人材のスキルデータはお客様の生産性向上やサステナブルな事業を推進するため日本のみならず世界各国のお客様で必要とされています。「Skillnote」をSAP PEOやSAP SuccessFactorsと連携させることで製造業におけるDXをさらに加速させることが可能となります。今後もSAPはSkillnoteとの強力な連携を通じて、お客様のデジタルトランスフォーメーションをサポートしてまいります。」
株式会社Skillnote 代表取締役 山川隆史のコメント
「今回、SAPインダストリー・クラウドのソリューションに加わったことは、「Skillnote」の新たな可能性を大きく広げる機会となるものです。特に、SAP PEOとの連携は、人材スキルデータが設計・製造工程で欠かすことのできない重要なデータとして今まで以上に活用されることを意味しており、製造業のDXを大きく前進させるものであると考えています。また、グローバル製造業で長年に渡る実績を有するSAPとの提携強化は、Skillnoteのグローバル展開においても大きな機会となります。今後もSkillnoteは、SAPとの連携を深化させ、力量情報のデジタル化とそのデータ活用のリーディングカンパニーとして、世界のものづくり企業をサポートしてまいります。」
SAPジャパンについて
SAPジャパンは、SAP SEの日本法人として1992年に設立されました。SAPの戦略は、あらゆる企業がインテリジェントエンタープライズになるよう支援することです。SAPは、エンタープライズ・アプリケーション・ソフトウェア市場のリーダーとして、あらゆる業種・規模の企業の成功を支えており、世界中の商取引売上の87%は、SAPのお客様によって生み出されています。SAPのマシンラーニング、IoT、高度なアナリティクスの技術により、従業員がより価値の高い成果に集中でき、持続可能な成長を実現する企業のあり方である「サステナブル・インテリジェント・エンタープライズ」へとすべての企業が変革できるよう支援することを戦略に掲げています。さらに、人々や組織が的確なビジネス判断を行うための洞察力を深めるサポートをし、高い競争優位性を実現するための協業を促進しています。よりシンプルになったSAPの技術により、企業はボトルネックにわずらわされずに目的に沿ってソフトウェアを最大限に活用できるようになります。SAPのエンド・ツー・エンドのアプリケーションスイートとサービスは、世界25業種における企業および公共事業のお客様が利用し、ビジネスにおいて利益を上げ、絶え間ない変化に適応し、市場における差別化を実現するサポートをしています。お客様、パートナー、社員、ソートリーダーなどのグローバルネットワークを通して、SAPは世界をより良くし人々の生活を向上させることに貢献しています。( www.sap.com/japan )
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スキルマネジメントシステム「Skillnote」について
「Skillnote」は、製造業において従来Excel等で管理されてきたスキルマップ(力量管理表)を一元的に管理・運用することのできるクラウドサービスです。現場のスキル/教育データがクラウドに登録され見える化が進むことで、スキルデータを活用した計画的な人材育成・人材配置を実現し、技能伝承、多能工育成、即戦力化といった製造業の人材管理に関する課題解決に貢献します。
株式会社Skillnoteについて
「つくる人が、いきる世界へ」というビジョンのもとに、ものづくりにおける人の成長を科学し、ものづくりに関わる全ての人がいきいきと働く社会の実現を目指しています。
会社名:株式会社Skillnote
所在地:東京都千代田区神田錦町2-2-1 KANDA SQUARE 11F
設立:2016年1月
資本金:9億2,476万円(資本準備金を含む)
代表者:山川 隆史
事業内容:製造業にフォーカスしたスキルマネジメントシステム「Skillnote」の提供
HP:https://www.skillnote.jp/
*本プレスリリースに記載されている会社名・製品名は、各社の商標または登録商標です。
*本プレスリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。
本件に関するお問い合わせ先
株式会社Skillnote
担当:広報担当
電話:03-6262-5040
E-mail: pr@skillnote.co.jp